ダークコートを横使いジャケットと残皮でFFシャネルジャケットにリメイク
前立てトリミングと裾ペプラムは縦使い
バックスタイル
背ベルトをつけました。
ファスナーでショートに
オリジナルはロングの縦使い
1.6Kgありました。有効面積は16,900平方センチ
デザイン画
お客様のデザインで、ただ横使いでは面白くないので
(1)前立て縦使いトリミング、(2)裾縦使いペプラム、(3)背ベルト
の提案がありました。
仮縫い後のトワール
これをパタンに直します。
まず縦ダーツはストライプに合わせて横に移動
袖山は身頃に連続させます。
ウエストのシェイプ分は横使いのストライプに直すと交差します。
分解した原皮をストライプに合わせて縫い直し
身頃
袖
袖後ろはダーツ、前はカイル処理
裾ペプラム
残皮はオーガンジリボンを入れて以下のデザイン画にそってリメイクする予定です。
(お客様デザイン)
Further Infomation
お客様は、ご自分でもオートクチュールをされていた方で、仮縫いのこともよく理解されていたので、
楽しい仮縫いが出来ました。48年やっていて初めてです。
私はどちらかというと緊張して、汗をかきながらやるのですが。
「毛皮だからそこまでやるのね」と軽い布地とは違うこと、
重量のある分どこに重さが集中するか、
毛足分の厚さを考えておくことなどを
すぐ理解していただき、楽しくおしゃべりしながら、焦らずできました。
チェックし忘れた部分など起きないように、あまりおしゃべりせずに長く仮縫いしてきましたが、
おしゃべりしていてもできることも経験できました。
100平方センチ当たり、布地は1~3gです。それに対して毛皮はミンクのメスで5~6g、オスで8~12gです。
脇にフレアーを出しても重さで身頃に付いてきてしまいます。その分は前脇や後ろ脇にフレアーが集中します。
またBCにフレアーを出すことは危険です。左右の原皮が全く対照ではありません。硬さや重さがちがいます。
そのためBCのフレアーは右か左のどちらかに偏ることがあります。
どうしても出したい場合はBSにフレアー出しておくと、身頃に近づこうとするのでBCに移動するという感覚で考えておくといいです。
袖中心も重さの為、垂直方向に近づきます。カフスをつけると更に重さが垂直方向にかかることになります。