おめでとうございます。
皆さまのご贔屓ご愛顧のおかげで、今年で５５年目を迎えることができました。
昨年もいろいろな面白い製品を作らせていただきありがとうございました。

年末、私の好きなバレーボールの映画「東洋の魔女」がフランス人の監督により、パリと日本で公開されました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　杭州にて1994（H4）日中ママさんバレー交流会

１２月１１日（土）
ジュリアン・フェロー監督の「東洋の魔女」という半記録映画を早速見てきた。
私の高校生のころのヒロインたち
見終わって
自分も金メダル貰ったみたいな気がした。
あのメダルは12人だけじゃない。
当時生きたい日本人みんなに授けるられたんだ。
戦争で徹底的に破壊された焼け野原から、戦争はしないと、決めて、
勤勉で誠実な日本人が、繊維、鉄鋼、精密電化製品の生産にいそしむ映像と
魔女の練習風景をダブらせたところにそう感じた。
戦争しなかったからここまで産業を発展させたんだ。
最後のテロップで、258連勝は破られたが、その記録は絶対破られないと言ったのは、
戦争を放棄したという記録は消されないと聞こえた。

フェロー監督は、日本人は、誠実で、勤勉、お互いの欠点をカバーしあい、
共同体が維持できるよう心配りのできる人たちだよ、と言っているようだ。

映画前半は、当時の魔女の５人の現在の対談や活動、
ブームを起こしたバレーボール・アニメやドラマ、ママさんバレー
当時を思い出すように、ニチボー貝塚の記録映画「挑戦」の映像
１９６2年のモスクワ世界選手権の映像
最後に東京オリンピック決勝戦

その夜はこういう作り方もあるんだ、と感心したり、感動して寝た。
翌日NHKラジオ「日曜カルチャー」で斉藤幸平（さいとうこうへい）氏の講演を聞いた。
人新世（ひとしんせい）という概念を提示して、「人間の活動がもはや地球を破壊している」と警鐘
グリーンエネルギーになったとしても、もう人間の消費活動による地球環境破壊は抑えきれない、
というものだ。

バレーボールに鑑（かんが）みて、バレーボールはもう第３の時代に入ったのだと思った。

資本主義経済に夢があり、より豊かになり、しあわせになれるという幻想の時代
均一な製品と均一な労働を要求され、生活を向上させるため頑張る
そういう時代の東洋の魔女

しかし、公害（水俣病、空気汚染）が見えてきた。
それでも、資本主義経済を発展させれば、科学技術も開発されいつしか公害も解決されると信じてた。
その資本主義の恩恵を受けながら、成長した子供たちが、
日本では、ワールドカップ、世界選手権の永久開催権を得たなどと踊っていた時代にやったバレーボール

ところが、利益を求める資本主義はこのままでは、温暖化による異常気象で、地球を破壊してゆくことがわかった。
グリーンエネルギーに変えても、私たちが今の消費活動を続けていたら、
南極にも押し寄せるプラスチックゴミや原発問題も解決しない。

その中で続けてほしいバレーボール
バレーボールは1回しかできないプレーを次の人におぎなってやってもらわなくてはならないスポーツ
次の人ができるだけプレーしやすいよう、お願い・・・のスポーツ
協調性、協力、補い合うコミュニティーの形成に努力するとてもいいスポーツだと思う。

アフター資本主義経済のなかで描けるバレーボールをみんなで想像して、模索し、創造（クリエイト）しなくてはならない時代になった。

東京～メキシコ～ミュンヘン～モントリオールにかかわった魔女たち
今も私のママさんバレーボール大会「enjyo 9」に応援に駆けつけてくださいます。

私は、毛皮の仕事を始めて５５年
私たちの仕事は一人では時間がかかりすぎて、製品化が遅くなってしまう。
数人でやるのだが、次の作業者が仕事しやすいように、困らないように、するところは
バレーボールに似ている。
作業は毛面より皮面を触っていることの方が絶対的に多い。
レットアウトのカットの１本１本はバレーボールのボールの流れ
文章の１行のように思われた。音楽のワンフレイズだ。
学校の先生になって、英語を教えて、バレーボールのクラブを担当しようなどと思っていた私だったが、
この仕事に入ってしまった。
今でもピアノを弾くことと、バレーボールと、言語として英語の研究はやめられない。
一生懸命仕事して、余暇を作り、言語とピアノとバレーボールを楽しむのが私の人生

私の英語の恩師である古家鴻三（ふるやひろかず）の句と無言館のマブソン碧眼氏と、上田市にて
（ナチの書のみ堆しドイツ語悲しむ）

（パリのしぐれに　つままつつじの　あかるさよ　　かやお）

当日彩雲が出た