ファスナー切り替えでショートとロングに1.63Kgになりました。
タックカラーとパッチポケットで変化をつけました。
オリジナルコートは縦使いで2.48Kgでした。
トワールの仮縫いでタックカラーとパッチポケットにデザイン変更されました。
ストライプをほどいて、新しいパタンに振り分けます。
各ストライプの幅をレットアウトで調整、カーブを付けて縫い合わせます。
左みごろ 左カラー、袖、パッチポケット
ロシアンセーブルは過去に最高の品質とされたのはバルグジン地方のものでした。バイカル湖の東側バルグジン渓谷に生息するものです。綿毛が薄紫にけむるような特徴があります。その後染色などの技術や養殖によってロシアンセーブルもいろいろな風合いのものが出回りました。
映画「ひまわり」でソフィアローレンがロシア戦線に出た夫を待ち続け、おみやげにこのロシアンセーブルの追いかけボアを貰うシーンがあります。
ロシア民謡の中に、「聖なるバイカル」という歌の中に・・・バルグジンの風よ・・・というフレイズがあります。
セーブルは柔らかく、しなやかなので、作業中うっかりミシンと壁の僅かな隙間にもツルリと落ちてしまいます。1本なくなっただけでも大変な金額になります。
毛皮を写真に取ると光の量で色が変わってみえます。
光が多いと(フラッシュなど)光が毛足の奥まで入ることになり、中の綿毛は
ガードヘアーと言われる差毛より明るいので、全体に明るい色になります。
動物はこの機能によって保護色となり、天敵を避けることができるのだと思います。毛皮の色合わせがうまくいかない時も、諦めず色合わせを変えてゆくと、不思議に調和した色合わせになることがあります。隣同士の毛皮が保護色性を発揮するのだと思います。同じ系統色が響きあうということだと思います。どうにか自分を使ってほしいいんだな・・・なんて思うことがあります。